欧米企業において、株主と取締役以外にCompany Secretary (会社秘書)という役職があり、経営判断には直接携わらないものの、 会社運営においてバックオフィス業務を総括する中核的な役職です。
会社秘書の一般的な職務は以下です。
- 取締役会(理事会)もしくは株主総会(評議会)の招集、開催、進行
- 議事録、稟議書の作成・管理
- 登記簿の作成・提出について、外部専門家との窓口業務
- 会計帳簿作成いついて会計監査役との窓口業務、税務書類の作成・提出について税理士との窓口業務
- 会社マニュアルの作成
- コンプライアンス対応(アンチマネロン、本人確認作業も含む)
- 各種法定文書の管理
- 必要に応じて、経営陣へミーティングアレンジや通訳業務を提供
- その他会社運営において経営陣が必要とする業務・各種専門家との窓口業務
会社秘書のアドバンテージは、事務的作業を総括することにより、株主・取締役は本質的な経営に注力することが可能になることです。海外で は会社秘書を選任することが会社法上必須となる場合があります。職務の性質上、弁護士・会計バックグラウンドのプロフェッショナルが従事す る場合が多いですが、上記会社秘書業務は特別なライセンスを必要としません。 日本において、未だ浸透しない制度ですが、日本へのインバウンド進出を模索する外国企業にとって欧米スタンダードでのサービスを提供する会社秘書 は頼りになります。また、効率的な組織運営の新しい切り口として、日本企業のニーズに合わせ、今後とも日本企業・組織に普及していきたいと考えて います。