【香港活用方法】中国投資・進出について(2022年2月18日現在)

最近、海外事業を展開するビジネスマンから「米中対立が収束した後、中国経済圏はどのようになるか」という照会があります。国際政治情勢は欧州・アジアにて激化し、不確実性が高まっていますが、いつか収束するはずです。本稿では、地政学的リスクが収まることを前提に、事実に基づき、中国経済圏の展望について冷静に分析し、国際金融都市「香港」の活用方法とリスク回避方法についてご紹介いたします。

以下が中華圏・香港の状況です。

  • 中国経済圏は(国土が広くGDPの元データの質について諸説ありますが)世界第2位の経済圏で、現在鈍化傾向であるものの成長を続けています。
  • 不動産バブルが崩壊しましたが、主要都市の経済は成熟し、中国中央政府は「共同富裕」(Common Prosperity) による貧困層への資産分配(Wealth Distribution)を打ち出しました。
  • 米国シリコンバレーを見本に、深圳はAIやIOT分野のハブとなり投資活動が盛んになりました。欧米企業や日本企業がなかなか入り込めないのが現状です。
  • 政治制度について、時の政権により左右されますが、中国は「社会主義」に基づくため、欧米諸国や日本の「民主主義」制度とは異なります。台湾関係を含め、欧米諸国・日本との外交的な衝突は絶えません。

    香港について
  • 2014年頃より民主化デモがスタートし、2019年秋には激化しました。当局はデモ活動は外国勢力に影響されていると考え、外国勢力を排除するための「国家安全法」が施行されました。その後、扇動行為や国家反逆罪の取締が強化され、コロナ・オミクロン蔓延にも後押しされ、デモ活動は沈静化しました。
  • 英国との共同宣言(Joint Declaration)に基づく一国二制度は2047年に終了しますが、中央政府は以後の香港の在り方について一定の影響を与えています。英国より返還された1997年頃と同様に、多くの香港人が、北米、英国、欧州、日本、台湾などに移住しています。
  • Google 等の欧米企業や日本企業は、香港撤退・縮小を検討しますが、国際金融機関の香港拠点はアジアでの投資活動を支えています。他方、香港域内のデータセンターに対する投資は以前より増加傾向にあります。

上記事実に基づき、中立的なコメントをいたします。

メディア・ソーシャルメディアにより影響された感情論は、中国投資を避ける傾向にあるなか、対中投資の在り方(一部撤退、リスク回避手段等)を見直す必要がありますが、海外展開するビジネスが世界第二位の経済圏に(完全に)背を向けるのは、正しいビジネス判断であるのか著者は疑問を感じています。 

香港の隣町である深圳は、シリコンバレーや日本の技術力に大きく影響され、AI・IOTのハブとして成長しましたが、発展経緯、技術革新のスピードは、現地独特の商慣行や人材が寄与しています。中国グレイターベイエリア(China Greater Bay Area) 構想の、動向には今後注視していきたいです。https://www.bayarea.gov.hk/en/home/index.html

「国家安全法」は社会主義国的方針により運用されていますが、「扇動罪」、「国家反逆在」は諸外国の法律とそれほどかわりませんし、香港司法制度の独立性に影響は確認できません。しかしながら、諸外国は国家安全法の運用方法について良く捉えていないため、外交的かつ丁寧に説明し、両者が理解する努力が必要と考えます。同時に、中国大陸の歴史は外国勢力の侵略・影響によって大きく左右されたことから、政治判断やセンティメントに歴史観が影響することは注意すべき点です。

香港人の移住ブーム、一部国際企業の香港撤退は、1997年前(香港中国返還時)の光景と酷似します。しかし、移民ブームを経て、2003年SAR後、香港は中国のゲートウェイとして脚光を集め経済は急回復しました。香港経済にサイクルがあると仮定すると、幾何学的に2019年が経済縮小のどん底であり、そこから成長するかもしれません。コロナ並びに政治情勢が安定すれば、また人材が集まり発展する国際都市となる可能性はあります。

地政学的不安をチャンスと捉える方もいます。米国著名投資家でBridge Water Associates創設者である Ray Dalio氏 は、アリババに追加投資をしています。Dalio氏は親中派として知られますが、現況を機会としてして捉え中国事業家に恩を売る良いタイミングかもしれません。https://www.bloomberg.com/news/articles/2022-01-25/dalio-says-u-s-divisions-pose-risk-for-2024-election-upheaval

中国経済が継続して成長することを想定すると、現段階で中国経済から完全撤退してしまうと、地政学的リスクが改善された際、ビジネス機会を逃す事になってしまいます。一方、地政学的リスクは、投資家やビジネスマンのコントロール下には無いため、代替案(Plan B)は必須です。

引き続き、ゲートウェイであり法人税の低い「香港」を活用するのが合理的ですが、監査義務のないオフショア法人(例 英国バージン諸島、ケイマン諸島、セイシェル)を香港にて「外国法人」登録することで、香港域内の口座開設が容易となります。香港が政治的に影響をうけることに備え、第三国の銀行口座に一定資金をプールしておくことでリスク回避が可能です。

地政学的問題が一日も早く解消されることを願います。香港法人・オフショア法人に関して、Visence Professional Services (https://visence.info/)にご相談ください。



【世界初】深センのMUJI HOTEL体験談【自腹で全部書く】

18年1月、深センで世界初の無印のホテル「MUJI HOTEL」がオープン

最新、中国のシリコンバレーとして注目を集める深セン。中国での売上も好調な無印良品が深センに自社始めてのホテルを開業し話題になっています。(この後、北京と東京で開業予定です)

香港からの深センまでオススメのアクセスはバス

香港から深センに向かう人も多いと思います。MUJI HOTELは福田区というエリアにあります。ここに向かうためにはバスで行くのが一番近いです。

まずはMTRで太子(Prince Edward)駅まで向かいましょう。中国からの買物客でいつも混雑している旺角(Mongkok)から1駅の場所にあります。

C出口を出まして、彌敦道沿いのバス乗り場を目指して下さい。料金は34香港ドルです。バスの注意としては、ちょっと分かりにくいのですが

太子

【落馬洲】香港側国境(出境審査)

【皇崗】中国側国境(入境審査)(ここまでバスで行く)

という行程をたどるため、途中で1回降りて再度バスに乗る必要があります。ちなみに香港側国境→中国側国境までの乗車時間は3分程度です。

深セン国境からはタクシーで10分程度

深センの国境からはタクシーをオススメします。近いので20中国元程度で着いてしまいます。注意としては、近年中国では、お釣りを出すのが面倒くさいため、現金で受け取りたがらないタクシー運転手が増えています。アリババ運営のアリペイかTencent運営のWeChatで払うよう求められることが多いと思います。お釣りが出ない可能性がありますので、細かい人民元を持っておくようおすすめします(私の場合、Alipayで払いました。)

宿泊者のみ利用可能な施設とビジターでも楽しめる施設

こちらが図書館。蔵書数は100冊くらいかで、少し寂しい。

ジムはランニングマシーン4台。筋肉トレーニングのマシーン1台。サイクルマシーン2台。

宿泊者しか使えない施設 部屋(当たり前ですね)、ジム、ライブラリー
ビジターでも使える施設  Muji Diner、無印良品(これまた当たり前ですね)

部屋は無印良品の雰囲気が好きな人なら気に入ると思うのですが、その他のジムと図書館は正直ショボいため、別にわざわざ行く必要なんてないです。無印良品の店舗には書籍もあるので、そちらの品揃えのほうが5倍くらい本がありますよ。

部屋のここが素晴らしい

MUJI HOTELの宿泊客フロアは雰囲気が良い

部屋の様子

私がホテルにこだわりがないので、安いところばかり泊まっていたことはありますが、それにしても中国のホテルに泊まると部屋からテレビや大きな喋り声が聞こえて来て驚くことがあります。ただ、MUJI HOTELの宿泊客のフロアにたどり着いて驚いたのはその静かさです。私が泊まったのは週末で部屋はほぼ満室と予約の時に言われていたのですが、宿泊客のフロアは本当に静かで、良い雰囲気です。

部屋も無印良品のショールームに実際に宿泊できるような感じで無印好きな人にはたまらないでしょう。部屋内には無印で売っているシャンプーやリンスなどが置かれているほか、CDプレイヤーも置かれていて、ショールームで寝ている感がいよいよ高ぶります。

気になる値段は

値段は公式サイトにある通りです。

私の場合、2名まで宿泊可能な一番安い部屋で朝食付き(MUJI Diner)で1,145人民元でした。1名あたりで考えればそこまで高くはないですね。

予約を希望される方は、公式サイトからどうぞ。日本語のページもあります。メールフォームに誘導されますが、きちんと日本語で返信が来ましたよ。当日は日本人と思しきスタッフの人もいました。

  • MUJI HOTEL SHENZHEN
    住所:深圳市福田区皇崗路5001号(深業上城) 2F
    電話:+86 755 23370000
    チェックイン:14時
    チェックアウト:12時
    URL:https://hotel.muji.com/shenzhen/ja/